最近いろいろなオープンソースのクラウドストレージシステムを試していますが、ownCloud、NextCloud、Pydioに続いてFileRunを既存のLAMP環境にインストールする手順を紹介します。
2017年11月現在、日本語対応はしていません(ユーザ登録みたいなことをすれば言語ファイルがダウンロードできる模様)が、機能・見た目的には一番個人的には好きでした(^-^)
基本公式サイトの手順に沿って、PHP7用にカスタマイズしている手順となります。
0.環境
項目 | バージョン |
---|---|
CentOS | 7.4.1708 |
Apache | 2.4.6 |
MySQL | 5.7.19 |
PHP | 7.0.25 |
FileRun | 2017.09.25 |
※公式サイトにはPHP7.0までの記載しかなかったので、7.0で我慢しました。
1.MySQL設定
まずFileRun用のデータベース、ユーザを作成します。
※ここでは、データベースを「filerun」、ユーザを「fl」としています。
データベース作成。
create database filerun default character set utf8;
ユーザ作成。
grant all privileges on filerun.* to fl@localhost identified by 'パスワード';
反映。
flush privileges;
2.PHPモジュールインストール(不足があれば)
以下のモジュールが必要ですので、不足があればyum installします。
なお、公式サイトはPHP5.6の手順が掲載されておりzipのモジュールは記載がありませんが、今回はPHP7.0ですのでphp-commonにzipは含まれていないため、「php-pecl-zip」のインストールが必要です。
yum install --enablerepo=remi,remi-php70 php php-mbstring php-mcrypt php-opcache php-pdo php-mysql php-gd php-xml php-pecl-zip
また、公式サイトの手順ではPHP-FPMでPHPを動作させる手順となっていましたが、試してみたらモジュール版でも動作しましたので、どちらでも構わないと思います。
【もし公式サイトのとおりPHP-FPMで動かしたい場合】
yumのインストールモジュールに「php-fpm」を追加し、
systemctl enable php-fpm
systemctl start php-fpm
でhttpd.confに以下を追加してください。(ドキュメントルートが「/var/www/html」の場合)
<IfModule proxy_module>
ProxyPassMatch ^/(.*\.php(/.*)?)$ fcgi://127.0.0.1:9000/var/www/html/$1
</IfModule>
3.httpd.conf編集
「DirectoryIndex」に「index.php」がなければ追加します。
4.ionCubeモジュールダウンロード
cd /usr/lib64/php/modules wget http://downloads3.ioncube.com/loader_downloads/ioncube_loaders_lin_x86-64.tar.gz tar xvfz ioncube_loaders_lin_x86-64.tar.gz
5.PHP設定編集
公式サイトどおり、php.iniではなくphp.d配下に設定ファイルを配置します。
expose_php = Off error_reporting = E_ALL &amp;amp;amp;amp;amp;amp;amp; ~E_NOTICE display_errors = Off display_startup_errors = Off log_errors = On ignore_repeated_errors = Off allow_url_fopen = On allow_url_include = Off variables_order = &amp;amp;amp;quot;GPCS&amp;amp;amp;quot; allow_webdav_methods = On memory_limit = 128M max_execution_time = 300 output_buffering = Off output_handler = &amp;amp;amp;quot;&amp;amp;amp;quot; zlib.output_compression = Off zlib.output_handler = &amp;amp;amp;quot;&amp;amp;amp;quot; safe_mode = Off register_globals = Off magic_quotes_gpc = Off upload_max_filesize = 20M post_max_size = 20M enable_dl = Off disable_functions = &amp;amp;amp;quot;&amp;amp;amp;quot; disable_classes = &amp;amp;amp;quot;&amp;amp;amp;quot; session.save_handler = files session.use_cookies = 1 session.use_only_cookies = 1 session.auto_start = 0 session.cookie_lifetime = 0 session.cookie_httponly = 1 date.timezone = &amp;amp;amp;quot;Asia/Tokyo&amp;amp;amp;quot; ;zend_extension = /usr/lib64/php/modules/ioncube/ioncube_loader_lin_7.0.so
※最後のzend_extensionは、PHP7から仕様が変わり、この位置に記述しているとapache起動時に↓こんなエラーを吐くので、
PHP Fatal error: [ionCube Loader] The Loader must appear as the first entry in the php.ini file in unknown on line 0
php.iniのどこかに
zend_extension = /usr/lib64/php/modules/ioncube/ioncube_loader_lin_7.0.so
を記述します。
6.FileRunインストール
FileRunのモジュールをダウンロードします。
cd /var/www/html/ wget -O FileRun.zip http://www.filerun.com/download-latest
zip解凍モジュールをダウンロードします。
wget -O unzip.php http://f.afian.se/wl/?id=HS&filename=unzip.php&forceSave=1
FileRunモジュールの所有者をapacheに変更します。(/var/www/htmlは環境にあわせてください)
chown -R apache:apache /var/www/html/
インストール処理を走らせるURLにアクセスします。
http://YOUR-SERVER-IP/unzip.php
※ZIPが入っていないと、↑この画面が出ず500エラーになります。
「NEXT」クリックすると
さらに「NEXT」クリックすると
作成したDB情報を入力して「NEXT」
ユーザー名とパスワードをメモっといて「NEXT」
さっきのパスワードを入力して「SIGN IN」
「OK」
アカウント情報を変える場合は適宜入力して「SAVE CHANGES」、あとで変える場合は「×」で閉じて終わりです!!
7.さいごに
画面や動作的には一番好きな感じでしたが、日本語化が難しかったり無料版は3ユーザまでしか作成できなかったりアプリはAndroidしかなかったりで、惜しいな~って感じで残念な感じで折角プラグインがいっぱいあって楽しそうなのにな~って感じでした。
限られた範囲で使うなら全然実用的でしたので、是非インストールしてみてください(^-^)